認知症になると、感情のコントロールが難しくなるため、「怒り」が生じやすくなります。
理由もなく突然怒りだしたり、手を上げたりと攻撃的になり、そんな家族の姿に介護者は戸惑います。
介護を頑張っている人ほど、こうした「怒り」に激しく落胆し、無力感を抱きます。
認知症患者の攻撃性への対応は、認知症ケアにおける重要なポイントです。
患者の「怒りの引き金」を見つけることがまず必要だとされています。
怒りの「引き金」は日常の至るところに存在します。
分かってもらいたいことがうまく伝わらない時、介護者に強い口調で指示された時、たくさんの質問をされて混乱した時…。
睡眠不足の状態ではさらに生じやすくなりますし、物を盗まれる妄想など、精神症状が要因となる場合もあります。
そもそも認知症患者は、記憶障害によって自分の存在がわからなくなっています。
このため、彼らの感情は常に不安定だと思ってください。
そして、どんな場所、時間帯で、誰と何をしているときに怒りが出るのか、介護者は観察してみてください。
「怒りの引き金」が何か分かれば、怒りや攻撃性を抑えられるため、さまざまな対応を取ることができます。
患者を観察して「怒りの引き金」に気づいたら、介護スタッフや医師に相談してみてはどうでしょうか?
このお話は続きます…。
「観察し 怒りの引き金 見つけてみて」
アイゼン、心の俳句…。